フィジー旅行記
1〜2日目

アスラン ねねのフィジー旅行ナビゲーター

 性別 ♂
 種別 馬
 体長 18cm
 出身 天河スペシャルボックス
 気性 荒い
 一言 行きたくなかったけどねねの新婚旅行に
     同行してきた。これから俺がレポートする
     のでよろしく。


 おっす! 天河スペシャルボックスのアスランだ。
ねねのフィジー旅行記をこれから俺の目線でレポートして
いくことになった。どうせたいした旅行じゃないから
サラサラっと読んでくれ。

「私が軽いほうのトランクを持つ!」
出発早々、ねねのワガママ。かわいそうに、婿殿「NENE」の
シールが貼ってあるトランクをガラゴロひきずっている。
このトランク、電車に乗ると結構恥ずかしいんだ。
トランクを縦に置いたとき、上部に「NENE」が見えるから、
隣に座っている人がかなりジロジロ見る。
「こいつの名前ねねって言うんだな」って。
かなり恥ずかしいだろ。
 恥ずかしいトランクを引きずって成田空港まで。
空港のターミナルでは俺は出してもらえなかったけど、
機内の手荷物としてフィジー行きの飛行機に乗り込んだ。
 19時、定刻どおりの飛行機はフィジーに向けて飛び立つ。
機内では、気流が安定すると冷たい飲み物が出てきた。
「よく眠れるように私はワインを飲むわ」
ねねワインを頼む。ねね婿も同じ考えのようでワインを頼んだ。
ザルではなくワクと噂される、ねねはほぼワインを一気飲み。
対して婿殿は飲めない体質。
「ちょっと、いつまで飲んでるのよ! 私が飲んであげる!」
婿のワインを横取りしてねねは一気飲みした。
飲み物のカップが片付けられると、次に夕食が出てきた。
「よーし! ワインに引き続き、ねねはビールも飲んじゃおう♪」
ねねはビールを頼んだ。
「お腹空いた! よーし食べるぞ!」
旅行記を書くんだから、食事は写真に撮っておいたほうが
いいと思うのだが、止める間もなくねねはガツガツ食う。
このビールとワインが、後にどういう影響を及ぼすか、
ねねにわかるはずもない……。
 夕食が終わってしばらくすると機内の電気が消えた。
おねんねタイムである。ねねも婿もヲタクらしく最初は
本を読んでいたが、しばらくするとエコノミーシートの
狭い座席に、瞼を閉じて沈んでいた。
二時間ほどたった頃であろうか、ねねが「うーん、う〜ん」
と右に左に体勢を変えてうなりだす。
手荷物のバッグからお茶を出して飲んだかと思うと、
トイレに猛ダッシュ!
「ううう、飛行機に酔ったかも〜(T_T)お〜き〜ろ〜!」
ねねは気持ちよく眠っている婿を起こす。
「ぶう〜、ぎもちわるい〜(ーー;) ぐええ〜飛行機酔いだぁ〜」
ねね、のたうちまわる。
おい、ねね。それは飛行機酔いぢゃなくて、
酒酔いじゃないのか、さっきワインとビールの一気飲み
してたじゃないか。飛行機酔いではないと思うぞ。
すると、俺の思いが通じたのか、ねね婿がこう言った。
「それ、飛行機酔いじゃなくて、単に酔っ払っただけじゃない?
さっき人の分までワイン飲んでたじゃないか」
そうだ、そうだ。飛行機酔いなんかじゃない。二日酔いだ。酔っ払いだ。
「ねね、自業自得だね」
おー婿殿、良いことを言うではないか! 婿は俺の味方だな!
「ぴ〜、気持ち悪い。ぐええ〜」
こら、ねね吐くな! せっかく旅行記を読んでくれている
皆様に失礼だろう。この旅行記を読んでいる皆さん、
ねねはゲロゲロの状態なので、俺と一緒に窓の外の景色
でも楽しみましょう。一面、雲の絨毯ですよ。
 ゲロゲロ状態のままフィジーのナンディ国際空港に到着。
写真は飛行機を降りてすぐの写真。
ねねは酔っ払ってゲロゲロじゃなくても、
ねねの顔はゲロゲロなので仮面をかぶせておく!
 気持ち悪いという理由で、両替やら荷物持ちやら
ねね婿はパシリに使われる。
駄菓子菓子、結局はねね二日酔いなの
時間と共に体調がもどってくるのは当然だ。
30分もするとすっかりゲロゲロ状態も治っていた。
〜衣装選び〜

 フィジーで挙式をする予定なので、空港から車で五分のサウスパシフィックブライダルというサロンへ。
打ち合わせ&衣装選びに行く。衣装は日本でも試着していたのだが、現地フィジーのほうが種類が
たくさんあるので、ねね&ねね婿は選び直すようである。
日本で選んだ衣装は、普通のドレスだったんだが……ああ、やっぱりやっぱりねねのビョーキが出てしまった。
そう、ねねずわーるどをよく理解している人ならもうおわかりであろう。
薔薇薔薇薔薇ムセスの薔薇薔薇病である。
「ねねはやっぱり薔薇のついたこの衣装にする! うふっ♪」
うふっ♪じゃねえ! ああ、やっぱりねねはバカだ。薔薇だ。ちょっと泣けてきたぞ(T_T)。
「ねねのドレス姿は式の当日まで、
誰も楽しみになんかしていないと思うが、本人は出し惜しみしたいらしい……。

 滞在地&挙式はナンディからセスナ機で15分ほどのマナ島。
これからセスナに乗ることになる。
トランクと手荷物のX線検査。もうひとつ、セスナに乗るに当たって
ひとつオマケが……。なにかというと、

体重測定

重量制限とかじゃなくて、きっとバランスを保つためだと思う。
写真はトランクなんかを載せる測量計に乗るねね。
こんなところに乗る機会ってあんまりないから記念写真を
婿に任せていた。

これから乗るセスナである。
おい、これちゃんと飛ぶのか?
と思わず疑ってしまうミニサイズ。
 いよいよセスナの中へ。
セスナはパイロットを合わせて8人乗り。
二つずつの座席が4列ある。
どどどどどど、どうしよう。俺は馬だから、高いところ嫌いなんだよ!
地に足をつけて、草原を駆け回るのが好きなんだよ。
こここここ、こんな小さな飛行機で空飛ぶなんて……。
こ〜わ〜い〜。ブルブルブルブル。
パイロットのにーちゃんも一人だし。
も、もしこのにーちゃんが心筋梗塞とか狭心症とかで
いきなり倒れたら青い海へまっさかさま〜。
そんなこと想像すると、寿命が3年縮まる思いだ。
 怖かったが、実際セスナが飛び立つと、これは素晴らしい!
澄んだマリンブルーの海に青い空。
窓からすぐ真下の海を見渡せるせいもあって、
セスナは空飛ぶ絨毯のようだった。
ピーターパンの空の旅南国バージョンだ!
これにはどんなディズニーランドのアトラクションも負けてしまうな!

写真は滞在するマナ島だ。
セスナも海に落ちることなく、無事マナ島に到着。
やはり噂どおり。海はきれー。
俺も砂浜に降りさせてもらった。
タイトルは「美女と海よアスラン」
絵になるだろ。
もちろんこの美女はねねじゃないぞ。
さあ、こっちはねねだ。
俺はねねに頬擦りされている。迷惑な……。

夕方、式はあさってだけどチェペルで
どんな流れかリハーサルがあった。
俺も連れて行ってもらった。
十字架の前で、まるでお供え物のようだ。
俺を見るなり、一緒にきたスタッフが
「競馬……お好きなんですか?」
と不思議そうにねねたちに聞く。
俺は競走馬じゃねえ! 天河スペシャルボックスの
アスランだ!
ねねと教会と競走馬(笑)




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