赤髪の白雪姫2次小説
ゼンの知らない言葉(R18)



お正月ネタです。ゼンと白雪は結婚後の設定でお読みください。


【前編】 【中編】 【後編】

【前編】

 1月1日。
 クラリネスの王宮も新年を迎えた。
 この時期は里帰りする者も多く、王宮内はいつもより静かであった。
 王宮の主たる業務は休みとなっていたが、王族や城を警備する衛兵たちは交代で勤務があった。
 仕事も少ないため、通常の勤務よりゆったりとしている。
 ゼンは日が沈んだ王宮の廊下を一人歩いていると、休憩所から賑やかな声が聞こえた。
 休憩所を覗くと、日中の勤務を終えた数人の衛兵たちがテーブルを囲んで楽しそうに酒を飲みながら話していたのだ。
 年はゼンよりも少し上で、皆、所帯持ちの者たちであった。
 衛兵たちはかなり酒が入っており、大きな声で会話をしていた。
 聞くつもりはなかったが、ゼンの耳にも会話が聞こえてしまった。
 ゼンは立ち止まり首をかしげる。
 衛兵たちはゼンの知らないある言葉で妙に盛り上がっていたのだ。今まで聞いたことのない単語だった。
 単語の意味を確認したくて休憩所に足を一歩踏み入れる。
すると、衛兵たちはゼンの顔を見てピタリと話をやめてしまった。
 真っ赤な顔をして気まずそうにゼンのことを見ている。
 衛兵たちに何の話をしているのか聞くと、皆、無言で顔を見合わせてしまった。
「失礼いたします、ゼン殿下。本年もよろしくお願いいたします」と言って、逃げるように去って行ってしまった。
 衛兵たちが話していたゼンの知らない言葉。

『姫はじめ』

という単語だ。

 ゼンは誰もいなくなった休憩所で首を傾げる。
 どうしてあんな逃げるように行ってしまったのだろう?
 俺には……王子には聞かせてはいけない単語だったのだろうか?
 子供の頃、知らなかった「デート」という単語みたいに、もしかしたら王子である自分には縁のない言葉なのかもしれない。
 こういうときは……。
 ミツヒデに聞こう!
 『デート』のときもミツヒデが意味を教えてくれた。
 きっと今回の『姫はじめ』も教えてくれるだろう。

 執務室に戻ると、ちょうどミツヒデがいた。オビも一緒だ。
 オビは窓枠に腰かけながら、武器の手入れをしていた。「主、正月は暇ですね」とあくびをしながら、槍の先端らしきものを磨いていた。
「なあ、ミツヒデ。ちょっと聞きたいことがあるんだ。いいか?」
「なんだ、ゼン?」
 ミツヒデは主人に笑顔を向ける。
「勤務の終わった衛兵たちが酒を飲みながら、俺の知らない単語について話していたんだ。ミツヒデなら知っているかなと思って……」
「なんだ? どんな単語だ?」
 ゼンがどんな単語をたずねるのか、好奇心で少し目が大きくなる。笑顔であることは変わらない。
「姫はじめってなんだ?」
 コーン。
 オビが磨いていた槍の先を床に落とした。
 ミツヒデの笑顔が硬直していた。
オビは窓枠に腰かけたまま目を丸くして主人を見つめていた。
「な、なんでそんな単語を……」
「酔っぱらった衛兵たちが大声で話していたんだ。
何の話をしているのかたずねたら、逃げるようにその場を去ってしまったんだ」
「……」
「……」
 ゼンがその時の状況を説明すると、ミツヒデとオビは無言で顔を見合わせる。
「落としたぞ、オビ」
 ゼンはオビの落とした槍の先を渡す。
「ど、どうも、主。そ、それはなかなか答えにくい単語ですね……」
「そうだな。衛兵から王子であるゼンに、とてもじゃないけど教えられる言葉じゃないな。逃げることが賢明だ」
 ミツヒデとオビは各々頷く。
「姫はじめってなんだ? デートみたいに俺には関係ない単語なのか?」
「うーん、ゼンは結婚もしたし関係ないわけではないけど……、別に知らなくとも暮らせるわけで……」
 ミツヒデが言葉を濁す。
「なんだ? 余計に姫はじめという単語がどんな意味か知りたくなったぞ」
 ミツヒデやオビがなかなか答えてくれないため、ゼンの好奇心は余計に強くなってしまった。
 ミツヒデは仕方なく答える。
「大きな意味で言うと、『デート』と同じような意味かな?」
「うんうん」
 ミツヒデの言葉にオビが必死に頷く。
「でも『デート』ではないんだろう? 衛兵たちのあの盛り上がり方はデートって感じじゃなかった」
 ゼンは確信を持って言った。
「…………」
 ミツヒデとオビは再び無言で顔を見合わせる。
 しばらくの沈黙の後、オビがポンと手を叩いた。
「そうだ。お嬢さんに『姫はじめ』について聞けばいいんですよ。二人はもう夫婦なんだし。それがいい!」
「それはいい考えだ、オビ! 白雪に聞けばいい!」
 二人は大きく頷きながら言った。笑顔が少々引きつっているように見えたのは気のせいであろうか。
「白雪に聞けばわかるのか?」
「ああ、多分。知っていると思います」
「そうか、白雪に聞けばいいのか」
 素直な王子様はゆっくり頷きながら納得する。
「あ、くれぐれも二人きりのときに聞いてくださいね。
木々嬢がいる前や、他の人がいる場所で絶対に聞かないでくださいね。主!」
「わかった」
 なんとか納得してくれた主人に一安心するミツヒデとオビであった。
「そうか。白雪が知っている言葉なのか。じゃあ薬草に関することなのかな?」
 ゼンは首を傾げながら執務室を出ていった。

 その背中を気まずそうに見送るミツヒデとオビであった。



【中編】

 オビとミツヒデが『姫はじめ』について白雪に聞けばいいと言われたので、早速彼女を呼んでみた。
 薬室の仕事が終わってから、白雪に部屋へ来るようにオビ経由で頼んだ。
 木々や他の者のいない場所で、直接白雪に聞くように言われたので、二人きりになれる自分の部屋に呼ぶことにした。
「これで準備はできたっと……」
 ゼンは自室の中央にある応接用のテーブルを見つめた。
 目の前のテーブルには、果物と色とりどり甘いお菓子、ワインやシャンパンが準備されていた。
 仕事を終わらせた白雪がお腹を空かせていても困ると思い、念のため軽食も用意しておいた。
すべて白雪が好みそうなものばかり集めたのである。
 テーブルクロスも新年を意識して新調した。四隅に美しい刺繍が入っている真っ白なテーブルクロスだ。
 軽食とお酒の準備のできたテーブルは思ったよりも豪華なものとなってしまった。
 オビが「お嬢さんと話すなら、この酒でも飲みながら聞いてください」と女性でも飲みやすい甘口のワインをくれた。
 ミツヒデも何故か協力的で白雪の好きな食べ物を差し入れしてくれた。
 軽くお茶を準備する程度に思っていたが、予想以上に豪華なテーブルとなってしまったのだ。
 「ゼン、白雪です」
 扉をノックする音と同時に白雪の声がした。
 白雪を部屋の中に案内すると、テーブルを見て目を輝かせる。
「わあ、すごい! どうしたの? このご馳走!」
「新年だし、ちょっと白雪をおもてなしだ。オビとミツヒデからの差し入れもあるぞ」
「そうなんだ。あとでオビとミツヒデさんにお礼言わないとね!」
 テーブルを挟んで向かい合わせに座り、まずはシャンパンを開けた。
「乾杯! 今年もよろしく!」
「よろしくお願いします!」
 グラスを軽く合わせ乾杯する。
 普段二人ともお酒はほとんど飲まないのだが、せっかくのオビとミツヒデからの差し入れである。
ワインもあけることにした。グラスにワインを注ぎ、ゆっくりとワインを味わっていると、
酒に弱い白雪はすぐに顔が真っ赤になっていた。髪も顔も林檎のようだ。
自分もあまり酒に強いほうではないので、人のことは言えないかもしれない。
「そうだ、白雪に聞きたいことがあるんだ。オビとミツヒデが白雪に聞いた方がよくわかるって言っていた」
「何? 聞きたい事って?」
 真っ赤な顔をした白雪はブドウをつまみながら答えた。
「昨日な、仕事が終わった衛兵たちが休憩室で酒を飲みながら大声で話をしていたんだ」
「うん、それで?」
「ある単語について妙に盛り上がっていたのだが、俺にはその単語の意味がどうしても分からなくてな……」
「どんな単語?」
 白雪はクッキーを一枚食べた後、シャンパンに口をつけた。
「姫はじめ、という単語だ。オビやミツヒデに聞いたら、白雪に聞いた方がよくわかるって言うから、それで白雪に聞く!」
 ゼンは満面の笑みで白雪に言った。
「ぶほっ!」
 白雪が突然、シャンパンを噴き出した。その後、胸を押さえ苦しそうにむせ始める。
「どうした! 白雪っ!」
 ゼンは白雪に駆け寄る。白雪はシャンパンを持ったままゴホゴホとむせ続け、苦しそうに胸を叩いている。
ゼンはそんな白雪に驚き、心配そうに彼女の背中をさする。
「けほっ、けほっ! なななな、何を急に……」
 真っ赤な顔をした白雪はむせながら顔を上げた。
「何って?」
「ひひひ、ひめ……」
 髪だけでなく顔まで林檎のような白雪がシャンパングラスを震わす。
「姫はじめのことか?」
 白雪はコクリと頷く。シャンパングラスをテーブルの上に置き、胸に手を当てた白雪は大きく深呼吸をした。
「その言葉……どうしてゼンが……」
「だから、衛兵たちが大声で話しているのを聞いたんだ。
ミツヒデとオビに、姫はじめの意味を聞いたんだが、二人とも教えてくれないんだ。白雪に聞いた方がいいって言うから……」
「そういうことか……」
 白雪は再び大きく溜息をつく。
「白雪に聞いた方がいいってことは、医療に関することなのか? 姫はじめとは薬草か何かのことか?」
「違う。そんな薬草ないよ」
 白雪は赤い髪を横に振る。
「そうなのか、じゃあ何なんだ?」
 ゼンは軽く首を傾げ白雪をまっすぐに見つめる。そのまなざしが純粋すぎて白雪は思わず言葉に詰まる。
「……どうしても知りたい?」
「ああ、知りたい!」
「今すぐ……知りたい?」
「ああ。その様子だと姫はじめの意味は知っているのだろう。それなら聞きたい」
 ゼンは純粋な瞳で大きく頷く。
「……私が言わなきゃダメ?」
「うーん、白雪、なんだか言いたくなさそうだなぁ。別の者に聞いてもいいが誰に聞くかな……
姫はじめ……姫という単語が入っているから、女性に聞くかな。……後で木々に聞こう!」
「わーーーー! 木々さんになんて聞かないで! 絶対聞かないで! 私が今教えますから聞かないでっ!」
 白雪は立ち上がり、息を切らせる。
「どうしたんだ白雪。そんなに必死になって……」
「木々さんになんて聞いたら、ミツヒデさんやオビまで大変なことになる……
あ、でも木々さんは伯爵令嬢だしゼンと同じで知らないかもしれないな」
 白雪はブツブツと独り言のように呟いた。
「どうした白雪。一人で何をブツブツ言っているんだ。さあ、姫はじめについて教えてくれ!」
 ゼンがテーブルの向かいに戻って椅子に腰かけた。満足そうな笑顔であった。
「えーと、姫はじめと言うのは……」
 白雪はテーブルに置いてあったグラスのワインを手に取る。いつもは一気飲みなどしないが、ワインを一気飲み干した。
「ぷぱっ! ちょっとゼンももう一杯ワイン飲んで。飲まないとこんな話できない!」
 白雪は立ち上がりゼンの開いたグラスにワインを並々注いだ。
「おい、どうしたんだ。白雪がそんな飲むなんて珍しいな。おっと!」
 ゼンは零れる寸前まで注がれたワイングラスを注意深く持った。
「さあ、ゼンも飲んで!」
 アルコールに弱い白雪の顔は真っ赤だった。
「わかったよ……」
 ゼンはグラスに注がれたワインを飲み干す。
「ふう……」
 真っ赤な顔の白雪は再び大きなため息をつく。
「それで、姫はじめっていうのはどんな意味だ?」
「…………」
 できれば話したくない白雪は思わず恨めしそうな目でゼンのことを見つめる。
「な、なんだ……酔っぱらっているのか? 白雪?」
「酔ってないけど……」
「そ、そうか?」
 数十秒だが、二人の間に沈黙が流れる。白雪が静かに話し始めた。
「本当の意味は確か他にあると思うんだけど、衛兵たちが話していた『姫はじめ』っていうのは、
多分……年の初めにするあることだと思うの」
「年の初めにするあること? お参りか何かか?」
 白雪は高速で赤い頭を振る。
「ううん違う。多分この言葉は男性目線からできた言葉だと思うけど、
その年の最初に『姫』をはじめに……ということで……」
「何だ? 意味が分からないぞ」
 鈍感な王子様はなかなか意味を察してくれなかった。
「えっと……姫はじめっていうのは……その年の最初に男女での交わること……です……」
 白雪は真っ赤な顔で俯く。恥ずかしくてゼンの顔はまっすぐに見られなかった。
「ええっ!」
 ゼンが短く声を発して固まる。
 二人の間にしばらく気まずい空気が流れた。
「はい、そういうことです……」
 白雪は俯いたまま軽く頭を下げる。
「そ、そうか……変なことを聞いて悪かった。それであいつら教えてくれなかったんだな……」
 ゼンは気まずそうに咳をした。
「オビとミツヒデさんの判断はある意味正しいのかも……」
「そうかもしれないな……」
 二人の間にまた気まずい沈黙が流れそうになる。このままではいけないと思い、白雪は立ち上がった。
「まあ、木々さんに聞かないで本当に良かった。ここは……もう一杯飲みますか!」
「そ、そうだな……」
 白雪はワインのボトルを持ち、ゼンと自分のグラスに並々と注いだ。
 なんとなく視線は合わせられず、お互い無言でワインを飲み干す。
 ――オビとミツヒデめ! 白雪に聞いてこんな気まずい空気になるなら、男同士で教えてくれればいいものを!
 沈黙の中、心の中で悔しい思いをしているところに、白雪の呟く声が聞こえた。
「……する?」
「え? なんだ、白雪?」
 白雪の方を見ると、真っ赤な頭がこちらを向いていた。俯いていて表情は伺えない。
「姫はじめ……」
「姫はじめがどうした白雪?」
「そういえば今年に入ってまだ……ないよね……姫はじめ…する?」
「えっ!?」
 白雪がゆっくり顔を上げる。
酒に酔っているのか、頬が林檎色だった。トロンとした色っぽい瞳が恥ずかしそうにゼンを見つめていた。


【後編】


「姫はじめするって……」
 ゼンは白雪を見つめる。
  恥ずかしいのかお酒に酔っているのかどちらかわからないが、顔が真っ赤であった。
「白雪、酔っぱらっているのか?」
「わかんない……」
 赤い頭が軽く揺れる。
 普段は奥手な白雪がこんなことを言うなんて珍しい。きっと酔っぱらっているのだろう。
 なんとなく二人の間に沈黙が流れる。その沈黙を破ったのは白雪だった。
「変なこと言っちゃった。ごめん、ゼン。忘れて! 私、部屋に帰るねっ!」
「待った。待った! 白雪!」
 椅子から立ち上がり、部屋から出て行こうとする白雪を必死で止める。
「え?」
「する! 白雪と姫はじめする! こっちへ、白雪……」
「ええっ! ちょっと待って、ゼン!」
 白雪の腕を引っ張り無理やり寝室まで連れて行った。


「そういえば、今年に入って白雪とまだだった。姫はじめを言葉通り実践してみよう!」
 ゼンは服を脱ぎながらにこやかに言った。
「じ、実践って……」
「嫌なのか? 白雪?」
「嫌なわけじゃないけど……」
「じゃあ、姫はじめだ。姫はじめ!」
 寝台に向かいながら白雪の腕を引っ張る。
「この部屋……ちょっと寒いね」
 白雪は部屋を見回し小さく肩を震わす。
 仕事が終わったばかりの白雪は薬室の制服を着ていた。膝までの短いスカートから素足が出ていて確かに寒そうだった。
「そうだな。暖炉つけるか?」
「ううん、大丈夫。ゼンは……寒くないの?」
 上半身裸のゼンを見て白雪は不思議そうに言った。
「ああ、寒くない。白雪、寒いなら服、脱がなくていいぞ。用がある部分だけ見られればいいから……」
「用がある部分って……きゃっ!」
 白雪を寝台に押し倒す。
 唇を塞ぎ、白雪の上に覆いかぶさる。服の上から胸を撫でた後、制服の前ボタンを1つずつ開けてゆく。
 ボタンの間から手を滑り込ませ、柔らかな感触を堪能する。
 時々、頂上の突起を指先で刺激すると、白雪は「あっ」と小さな声を上げて身体を震わせた。
 上半身を充分に堪能した後、制服のスカートの中に手を滑り込ませた。
 太ももをゆっくりと撫で、内ももから秘所に向かって手を這わせると、白雪がギュッと脚を閉じた。一緒に手が挟まれる。
「そんなに脚を閉じちゃダメだ!」
 手を挟まれたまま秘所まで這いあがり、柔らかな部分に指で触れてみた。
 下着の上からでも充分に湿っていることがわかった。
 下着の中に手を入れて、指で割れ目を往復すると、中から愛液が染み出してきた。
 ゼンの指はねっとりとした粘液で覆われる。
「このままだと……白雪の制服が汚れてしまうな……」
 白雪が服を着た状態で、この後のコトを進めようとすると、どうしても彼女の服が汚れてしまう。
 服を脱ぐか、捲り上げるかなんとかしなければいけないとゼンは思った。
「上からしようか……?」
 白雪が小さな声で呟いた。
「え?」
「私が上になれば、服は汚れないと思う……」
 白雪は前ボタンが、はだけた状態でゆっくりと起き上がる。
「いいのか?」
 白雪は顔を赤らめながら無言で首を縦に振った。
 今度はゼンが寝台に仰向けに寝た。白雪がゼンの腰の部分にまたがる。
 制服の前ボタンが全開で、胸の膨らみと細くくびれたウエストがしっかりとゼンから見えた。
 いつもは見ない光景に思わずゼンはゴクリと唾を飲み込む。
 同時に下半身のある一部に血液が集中してくるのがわかった。
「すごい……固い……」
 白雪はゼンの肉棒に触れながら言った。肉棒をやさしく撫でたあと、天井に向けた。
 その上から白雪がまたがり、先端が秘所に触れる。ヌルリと生温かい感覚がした。
「このへん……かな……」
 白雪が秘所の位置を確認しながら恥ずかしそうに言った。
「ああ、白雪のペースでいいからゆっくり腰を降ろしてくれ……」
「うん……」
 白雪の不安そうなか細い声が聞こえた。
 ゼンは薄目を開けながら、自分が白雪の身体の中に飲み込まれて行くのを見ていた。
 グチュリと音を立てながら温かな白雪の中へ入ってゆく。何ともいえない感触だった。
「ああっ!」
 根元まで入ると白雪が大きな声を上げた。眉間に皺を寄せ、少々苦しそうな表情だ。
「大丈夫か? 白雪」
「うん」
「少し……動けるか?」
 ゼンが両手を差し伸べると、その上に白雪の手が乗った。
「うん、たぶん……大丈夫っ」
「じゃあ、よろしく頼む」
 白雪の手をギュッと握る。両手を支点にして白雪が上下に腰を振り始めた。
 グチュグチュという秘所のこすれ合う音と、パンパンと肌が触れ合う音が交互に響く。
 乗馬をするような姿勢で、自分のために必死に動いてくれる白雪の姿がなんだか嬉しかった。
 白雪が上下に動くと、前ボタンの開いた制服の隙間から、胸が揺れているのが見えた。
 その姿に興奮し、下半身に更に熱が集中してゆく。白雪の動きに合わせて下からも突き上げると、限界が近づいてきた。
「白雪、もうイクっ!」
「ああああっ!」
 白雪の手を引っ張り、動きを止めさせる。彼女の最奥めがけて分身を放った。
 白雪は腰の部分にまたがったまま、はあはあと息を切らしている。
 触れあっている場所はグショグショで、肉棒を引き抜くと更にその範囲は広がった。
「姫はじめ……しちゃった……」
 白雪が手を握ったまま恥ずかしそうに言った。
「ああ、そうだな……。これで衛兵たちの話に参加できるかな?」
「ええ、こんなこと話しちゃダメっ!」
「冗談だ。そんな話しないよ。さて、オビとミツヒデには何て言うかな……。困ったな……」
 姫はじめの言葉の意味を聞いて、そのまま白雪と実践してしまったなんて恥ずかしくてとても言えない。
「うーん、そのまま黙っていればいいんじゃない。きっとオビもミツヒデさんも察してくれるよ」
「そうだな。それしかないな……」
 頷きながら二人は笑い合った。
 ゼンと白雪の姫はじめは無事に終了となった。


♪おわり




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