鏡子さんの微生物検査


顕微鏡の鏡子さんを読んでから読んだほうがいいかも。

 血液検査室から微生物検査室に異動した顕微鏡の鏡子。
検査技師たちが帰った後の検査室で、同僚の顕太郎、顕次郎と
新しい検査室の感想を述べていた。
「新しい検査室はどうです? 鏡子さん」
「ええ、顕次郎。なかなか面白いですわ。今日はね、実習生がポポロン培地
作ってるの見ましたのよ」
「ポポロン培地? どんな培地ですか?」
「あら、顕次郎知りませんの?ほら、マイコプラズマに使う培地ですわ」
 顕太郎と顕次郎は目が点になる。
「鏡子、それはPPLO培地だ! アルファベットのまま読め!
ポポロンなど勝手な読み方を開発するな」
「あらーそうでしたの」
「でも鏡子さん、ポポロン培地ってなんだかかわいいですね〜」
「そうでしょ。そうでしょ」
「顕次郎、鏡子を調子に乗らせるな!」
 顕太郎は後輩顕微鏡に注意した。怒っている顕太郎をよそに
鏡子は今日会った出来事を話続ける。
「それとね、今日はトラックバック菌見ましたのよ。トラックバック菌」
「トラックバック菌?どんな菌なんです?鏡子さん」
「あら、顕次郎ってばトラックバック菌も知らないの。
ちょっとお勉強不足なんじゃなくて? ほら、チールネールゼン染色で
陽性に染まる菌よ」
 鏡子は得意げにいった。
「……ひょっとしてTB。結核菌のことですか?」
 顕次郎は恐る恐る聞いた。
「そうそう♪」
「アホかお前は! TBはツベルクローシスの略だろーが! 
勝手な読み方するな!」
「あら、そうでしたの。TBと言えばブログの世界では
トラックバックのことですわ」
「ここはブログの世界ではなく、微生物の世界ですよっ! 鏡子さん」
 顕次郎は先輩顕微鏡の顔色を伺いながらいった。
「ええい、顕次郎。こんなアホ顕微鏡はオートクレーブの
121℃2気圧で滅菌してしまえ!」
「顕太郎アニキ、落ち着いて」
「まったく、思ったとおりだ。こんな勘違いばかりしているんじゃ、
鏡子は本当に微生物検査ができているのかあやしいな。ちょっと知識レベルのチェックをするぞ。
おい、鏡子、グラム染色で陽性菌と陰性菌にはどんな菌がある?」
「ええ、それならまかして。グラム陽性球菌にはブドウ球菌でしょ
レンサ球菌でしょ。陰性桿菌には腸内細菌でしょ、非発酵菌でしょ」
「うん、まあそうだな」
 顕太郎は普通の回答が返ってきたのでほっとした。
「陰性桿菌はアシネトバクターのような球桿菌状のものもありますよね」
 顕次郎が付け加えた。
「球桿菌ですって! まあ、まあ、まあ! 球桿菌だなんて、
鏡子はずかし〜! もうもう鼻血ふいちゃいますわ。きゃ〜」
 鏡子は顔を真っ赤にして騒ぎ始めた。
「なんだ鏡子、なんで球桿菌でそんなにとりみだすんだ?」
 2台の顕微鏡は首をかしげた。
「だってだって、球桿菌ですのよ。タマとサオですのよ!
もう恥ずかしくて恥ずかしくて、うっきゃ〜!」
「……」
 顕太郎と顕次郎はあまりのことに絶句した。
「ええい! 顕次郎。オートクレーブ2気圧なんて足らん! 
100気圧くらいかけてこのアホ顕微鏡を再起不能にしてこい!」
「顕太郎アニキ、お気持ちはわかりますが、
オートクレーブにそんな機能はないです!」





ど〜も。とんでもないネタですみません(^^ゞ
これは200%投稿不可だと思ったので、
ネット更新にしてしまいました。
文字数はコーヒーブレイクにちょうどいいんですけど。
これぞウラページって感じですかね!(笑)
じゃ、また(^^)/~~~





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