11号番外編続き
オロンテス恋歌 前編続き



 本編のヒーロー&ヒロインが没後数十年。時代は彼らの孫の世代に。
皇族争いのため帝国内は荒れ内戦が生じ、政治や経済も混乱をきたした。
ムルシリ2世時代に絶頂期を迎えたヒッタイト帝国は、現在ゆるい下り坂を
駆け下りていた。そのことを察知したのは、ユーリの名を受け継いだ
ハットゥシリ三世の第一皇女ユーリ・ナプテラ。
 ナプテラは、わけあってウガリットからやってきた旅人、マリパスを
しばらくかくまうことになった。
 マリパスは、エジプトスパイの容疑をかけられ兵士に追い詰められてしまう。
ナプテラの身分を知らないマリパスは、咄嗟にナプテラに刃を向け、人質としてしまった。


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 マリパスに捕らえられたユーリ・ナプテラ。
人質であるにも関わらず、彼女はマリパスの正体が何者であるかに興味を覚え、しつこく訊ねた。
「マリパス、あんた何者。本当にエジプトのスパイなの?」
「え……いや」
「違うの? 違うんだったら何? 通りすがりのお笑い芸人? 盆踊りの太鼓たたき?
それとも歯石を取ることに快感を覚える歯医者さん? 笑点のざぶとん係さん?
HP作成管理者? WebRingのリングマスター? 天河トルコツアーの添乗員?」
「あの……もっとまともな発想はないのですか」
 ナプテラのマニアックな発言に呆然とする。
「うーん、もっとまともなのね。じゃあ弁護士? 医者? 教師? カリスマ美容師?
エステティシャン? コンビニのバイト君?」
 最初の発言より少々まともになったようだが、やはり皇族の考えることは
わからないと、黒髪の青年は心の中で首をかしげた。
「ちょっと、何なの、何者なの?」
 大きな瞳でマリパスを見た。何者か言わないと、皇女さまの気は
収まらないようであった。
「えっと……何にしようか…一番まともそうなカリスマ美容師ってことで……」
「カリスマ美容師! それは好都合。頼みたいことがあるのよ!」
 黒髪の青年は言い終らないうちに、ナプテラはウェーブのかかった長い髪を
躍らせていった。
「カリスマ美容師なら、ストレートパーマをかけて私のこの天然パーマを直して。
蒼の封印の蒼子と間違えられちゃうと思わない?」
「思いませんが……まあ……ストパならできますが……」
(何故古代にストパの技術が?笑)
「じゃあやってやって、縮毛矯正とは言わないからさ!」
 マリパスはストレートパーマ用の板を持ってきて、ナプテラのウェーブを
薬品を使いながらきれいに伸ばしていった。ストパ用の板のついたナプテラは
ゆきんこか、ミノムシのよう。(ストパかけたことのある人ならわかるよねBYねね)
ナプテラはミノムシ姿でじっとストレートパーマがかかるのを待った。
 ――そこへ
「ナプテラさま。ご無事ですか!」
 ヒッタイト帝国の第一皇女を助けに兵士たちが追いかけてきた。
「ひいいいい、ナプテラさまがミノムシにィ〜! なんというお姿!」
 一国の皇女とあろう者がミノムシの姿に。ナプテラを見た兵士は驚いて声をあげた。
「ちっ、追っ手がもう来ちゃったか。ストレートパーマをかけて闇パの倫子に
なろうと思っていたのに!」
 ナプテラは眉間に皺をよせて舌打ちした。
それを聞いたマリパスは変な顔をして首をかしげるばかりであった。
 やっぱりお姫さま。何を考えているのかわからない……。


♪おわり


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番外編……カイルやラムセスが出てこない。
新しい登場人物の特徴もつかめない……。
マリパスって何者? あんたの正体がわからないと続きパロ書きにくいじゃん。
世界ではじめてコンパス作った人でもいい?(笑)
それとも、バスケでパスの上手なマリ殿下についたあだ名でもいいかしら?
「マリ殿下、パスいくよ!」
なァ〜んて、アホなこと毎度言っている場合じゃありませんね。
それにしても、やっぱりやりにくいです。続きパロ。
マリパス君が何者かわからないってところが本当に痛い。
次号は続きパロが書きやすい内容でありますように。思わず祈っちゃいます。
あんまり祈ってると、少コミ発売日前日に続きパロが書けなくて
うなされる夢とか見ちゃうのよね(笑)。
では〜また次回(^_^)/~



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