***鶴の恩返し***
原案:ねね2号 文章:ねね&ねね2号




 むかしむかしある所に一羽の鶴が ワナにかかって苦しんでいました。
そこへラムセスという若者が通りかかりました。
「おお、かわいそうに今ワナをとってやるからな。」
とラムセスは言い、鶴のワナをとってあげました。
鶴(ユーリ)「チッ、変な男捕まえてしまったぜ。」
ユーリはそう思い、バキッとラムセスをけとばして
飛んでいってしまいました。
 次にルサファという若者が通りかかりました。
「う〜んさっきの男よりずっとマシだが、いまいちだな。」
ユーリはそう思い、ルサファは見過ごしました。
 その次にカイルという若者がとおりました。
「おっ!!! いい男だ。」ユーリはとっさに思い、ワナにかかったふりを
しました。カイルという若者は鶴(ユーリ)のワナをとってあげました。
鶴は鳴きながら遠い山へ帰っていきました。

 次の日の晩のこと。
「ごめんください。」
「はい、だれだね。」カイルは戸を開けると若い象牙色の肌の美しい娘が
立っていました。
「私をあなたのおよめさんにしてください。」
ユーリはカイルにそう言いました。

 ユーリという娘は大変良く働きました。ユーリは真っ白いきれいなきれいな
布を織ることができました。ユーリの織った布を カイルは、都の市場に
売りに行きました。ユーリの織った布に旅商人のラムセスが
目をつけました。ラムセスはなんとかその布をたくさん手に
いれることはできないかと思い、カイルの後をつけていきました。

 カイルの家へ行くとどうでしょう。ラムセス好みのユーリという娘が
いるではありませんか。ラムセスは布よりもユーリをさらっていって
しまいました。残されたカイルには薔薇の花束が届きました。
花束にはメッセージカードがついていました。
『ユーリをとりもどしたければ、オレの薔薇の庭園に来い。』
カードにはそう書いてありました。

 カイルはユーリの織った布を売ったお金で 鉄の武器を買い、ラムセスの
薔薇の花園に乗りこんで行きました。花園の門の前は薔薇のいばら(トゲ)が
はびこっていて 入ることはできません。カイルはこんなこともあろうかと
枯葉剤を持ってきていて 枯葉剤をまきました。薔薇は枯れて
簡単に花園の中に入ることが出来ました。
ラムセスの武器は薔薇だけだったので ラムセスはあっさり自分の負けを
みとめ ユーリをカイルの元へかえしました。
その後ラムセスはカイルとユーリの召使いとなりごはんのしたく、
掃除、洗濯、トイレ掃除、庭の草むしりをしてカイルとユーリに
つかえました。また、ラムセスは薔薇を育てるのが上手だったので
薔薇をもとにしてユーリはもっともっときれいな布を織り
カイルとユーリは大金持ちになりました。
宮殿を建て、カイルとユーリは皇帝と皇妃となり幸せに暮らしましたとさ。

♪おわり