裏うらしまたろう
(ねねの折り紙紙芝居)

折り紙;ねね作

 ある日、浦島太郎が浜辺へ行くと、子供たちが亀をいじめていました。
「むかつくんだよ。なんで不景気なんだよ」
「派遣切りなんてしてんじゃねーよ!一生懸命働いてるのにさ!」
 世間に対する八つ当たりです。
「やめないか、君たち。世間が不況なのは亀のせいではないよ」
 浦島太郎は棒を持った2人を追い払いました。
「ありがとうございます。浦島太郎さん。
お礼に竜宮城へ案内しましょう。
ぐへへ」
 亀が変な笑いをしたのはちょっと気になりましたが、
浦島太郎は亀に案内されるがまま竜宮城に向かいました。
 

「いらっしゃい、浦島太郎さん。私たちの亀を助けてくれてありがとう。
今日は一日楽しんでくださいね」
 美人な乙姫様が浦島太郎を迎えてくれました。
 竜宮城の中には浦島太郎のためにたくさんのご馳走が用意され、
乙姫様にやさしいもてなしを受けました。
「浦島太郎さん、こちらの玉手箱はおみやげです。
でも、決して箱の中身を空けてはいけませんよ」
 乙姫様は意味深な笑いを浮かべながら浦島太郎に玉手箱を
渡しました。
 浜辺に戻ってきて、浦島太郎はお土産の玉手箱は気になって
仕方ありませんでした。
「お土産なのにどうして箱を開けてはいけないのだろう。
一体はこの中には何が入っているのだろう?
竜宮城で出たご馳走かな? それとも宝石かな?」
 浦島太郎は箱の中が気になって仕方ありませんでした。
「ちょっと、ちょっとだけあけてみよう」
 浦島太郎は玉手箱の蓋をそっと開けました。
 すると、箱の中からもモクモクと白い煙が出てきて浦島太郎を
包み込みました。煙が晴れるとどうでしょう。浦島太郎はすっかり
おじいさんになっていたのです。禁断の箱を開けてしまった浦島太郎。
 一夜にしておじいさんになってしまった彼のこの後の人生は
どうなるのでしょう?




折り紙を折りながら思ったのですが、浦島太郎のお話ってかなり残酷ですよね。
絶対、亀をいじめていた子供たちと、亀と、乙姫様はグルだと思うの!
だって、玉手箱開けちゃだめっていわれたら
普通気になってあけてしまうでしょ。人間の逆転の心理。
これやっちゃだめって言われるとやりやくなっちゃう。
そこの心理をうまく利用したこれは詐欺ではないかと思ったよ。
だってさ、ちょっと亀を助けたくらいで、一泊二食乙姫様付きのお礼なんて
現代で考えてもおかいいじゃん!
 絶対、乙姫様は玉手箱で浦島太郎の若さを吸い取るために、
子供と亀を遣わしたんだと思うの。
浦島太郎は昔話だけど、
現代にも通ずる詐欺防止キャンペーンの物語なのではないかと思う。
うまい話には裏がある。っていう。
さあ、皆さんも振り込め詐欺をはじめ、色々な詐欺には気をつけましょう!

(昔話の変な解釈してごめんね!)


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